ガマは、ガマ科ガマ属多年草の抽水植物。
抽水植物とは、比較的浅い水中に生え根は水底の土壌中にあり、葉や茎が水面から出ている植物。
ガマの穂を見たことがありますか?
ガマは盆花としてお盆に欠かせないアイテムのひとつですが、我が家では ご先祖様の杖になるんだよと教えられました。
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ご先祖様が宿る山野の植物
ご先祖様は日頃は山野にいらして私たちを見ているので、お盆には山野の植物をお供えするものとされています。
普段は見たことがなくても、お盆の時期にはお花屋さんに並ぶこともあるので聞いてみて下さい。
ガマの穂が爆発するのが面白い!
ガマは川辺や沼地など湿地に群生する夏の植物で、オーストラリアと日本の各地で見られます。
身近に川などがないとなかなか見ることがないかもしれません。
春に新芽が出て夏にこのソーセージのような穂をつけます。
花らしい花は咲きませんが、この穂が花なんですね。
秋から冬、穂の中にはタネのついた綿毛がぎっしり詰まって穂がちょっとキタナイ色になり、膨らんで、見るからに柔らかそうになると風などの刺激ではじけ、中の綿毛が湧きだすように飛び出し、風に乗って運ばれるのです。
はじけそうになった穂を手でつまむと
まるで爆発したように次から次へと綿毛が湧いてくるのが手品のようで面白く、遊んだ方も多いのではないでしょうか。
その面白さがよくわかるNHKの動画がありました。
見たらきっとやりたくなりますよ!
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ガマの穂は万能なところがスゴイ
蒲焼(かばやき)
オーストラリアの先住民アボリジニはガマの穂を食用したようです。
地下の茎の部分はでんぷん、糖分、繊維質の供給源として重要な食糧だったとか。
若い穂先は焼いて芯を残して周囲をとうもろこしのように食べるそうです。
江戸時代、ウナギは丸ごと串に刺して焼いて食べましたがこの姿がガマの穂に似ていることから「蒲焼」の名がついたとか。
アボリジニは「元祖蒲焼」を食べていたのですね。
薬
ガマの穂の黄色い花粉は生薬としては「蒲黄」(ほおう)と言い利尿作用、通経作用があるそうです。
アボリジニは花粉を集めてケーキをつくり、穂綿はこの花粉が効くのか、傷を治すのに使い、ガマから出る液体はヒルよけになるのだそうです。
日本の神話、因幡の白ウサギはサメに毛をむしり取られ、大国主命(おおくにぬしのみこと)は赤くはれた肌に穂黄をつけるように言います。
かまぼこ
かまぼこは、蒲鉾と書きます。
その昔、蒲鉾は細い竹に魚のすり身をつけて焼いたもの(現在のちくわ)を言いましたが、その形がガマの穂に似ていたことから 蒲鉾という名になりました。
蒲団
蒲団の「蒲」の字は、蒲(ガマ)の穂の「蒲」。
昔は蒲の穂の綿をお蒲団に使いました。
その他、葉や茎は蚊取り線香の代用になったり、アイヌの人々はゴザを編んだりしたようです。
ガマは万能で、生活に密着した植物だったのですね。
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