お盆にほおずきを飾るというお宅はご先祖様がいらっしゃるときと帰るときの提灯として枝付きでお供えする、ということが多いようです。
ほおずきは 鬼灯 とも書くように赤くて殻は提灯の火袋のようですし、その中が空洞で、まさに提灯そのものですね。
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ほおずきは提灯の代わり
道中の灯りとして、また我が家の目印として赤いほおずきが供えられます。
ほおずきの空洞はまた、我が家にお帰りになった霊がそこの宿るため、とも言われます。
昔はお供えするものも乏しく、赤いほおずきがお盆飾りを華やかにするから、ということもあったようです。
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ほおずきは名前がいっぱい
ほおずきは ナス科ホオズキ属の多年草です。
ほうずき、ではなく、ほおずき です。
鬼灯、または 酸漿とも書き、また、赤カガチ、ヌカヅキと呼んでいたのが ほほづき に変化していったとも言われます。
鬼灯
まさに提灯としての意味、霊が宿るところの意味がありますね。
「鬼」という字には死んだ人の魂(たましい)という意味があります。
酸漿
酸っぱそうな字ですね(笑)。
ほおずきの根は酸漿根(さんしょうこん)という生薬名がついていますが平安時代ごろにはほおずきを酸漿と書き表しています。
赤カガチ、ヌカヅキ、ほほづき
赤カガチは「真っ赤に輝く火の精」、八つの頭と八つの尾を持つヤマタノオロチの赤い眼は
「赤カガチの如く」と古事記にあります。
ヌカヅキは実の先が垂れ下がって、頭の先(ヌカ(額))が地につきそうになる様から。
ほほづきの名の所以はふっくらとした赤いほっぺ、またはホホ(ホウとも、カメムシの一種)が好んで付くことから。
またヨーロッパでは古くから食用ほおずきが栽培されていて日本では1995年、北海道で生産されたのが始まりのようです。
甘酸っぱくて美味しいのだそうですよ。
ストロベリートマト、トマティーヨといった品種が有名です。
食用ほおずきそのものの他、栽培用のタネも市販されています。
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ほおずきの花言葉にご注意!
ほおずきの花は可憐でとてもかわいいのですが、花言葉はちょっとキビシイものが多いです。
贈り物になさるときにはどうぞご注意下さい・・・。

ほおずきの花 Wikipediaより
ほおずきの花言葉
偽り、ごまかし、欺瞞、心の平安、不思議、自然美、私を誘って下さい、頼りない、半信半疑・・・
見た目は大きな実なのに中身が空洞だから、ということからこのような花言葉になったそうです。
お盆にお供えするほおずきもまた、他にお供えする野菜や果実と同様お盆の時期にきれいに色づく、お盆の時期が旬の植物です。
花言葉はともかく、日本人になじみ深く仏教とも縁の深いほおずきです。
お盆に限らず夏にはお部屋に、お仏壇に飾ってみてはいかがでしょう。
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