盆踊りの元祖は「踊り念仏」、みんなで極楽に行こう!?

盆踊りの起源は念仏踊り
盆踊りの起源は念仏踊り

盆踊りは仏教行事である「踊り念仏」が源流です。

もともとはお盆とは関係のない信仰行事でしたが時代とともに芸能の要素が強くなったり地域・民族の風習とも融合されてお盆の終わりにご先祖様があの世へお戻りになるのをお送りする行事へと変化していったようです。

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盆踊りの元祖「踊り念仏」

「念仏踊り」とも言いますが、学術用語では「踊り念仏」と「念仏踊り」は区別されます。

「踊り念仏」は宗教・信仰的要素が強く、
主に浄土宗教系の「名号」(名号・仏や菩薩の名称)である「南無阿弥陀仏」などに節をつけて唱えながら踊ったもの、

「念仏踊り」は歌い手と踊り手が分かれ、芸能・娯楽的要素が強いものという区別があります。

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わずかながら、現在に残る代表的な「踊り念仏」

長野県佐久市「跡部踊り念仏保存会」の「跡部の踊り念仏」

例年、4月第一日曜日に行われます。

鎌倉時代に時宗(じしゅう)を開いた一遍上人(いっぺんしょうにん)は、

「南無阿弥陀仏と唱えて往生を願う者は、その段階で阿弥陀仏と同化する」

と確信し、布教の旅に出て佐久市を訪れた折、

「南無阿弥陀仏、決定往生(けつじょうおうじょう)、六十万人」と書かれた札を民衆に配ってまわります。

「さあさあ、受け取ってください。これであなたも極楽往生できます」

それを受け取った人々が

「これで極楽往生できる、ありがたい!」

と念仏を唱えながら踊り出したのが始まりです。

太鼓を中心に置きそのまわりを念仏を唱えたり鉦(かね)を打ち鳴らしながら輪になって踊るのだそうです。

仏(佛)向寺(ぶっこうじ・山形県天童市)の「一向上人踊躍念仏」(いっこうしょうにんゆやくねんぶつ)」

一向上人の命日である11月17日に行われ、山形県指定無形民俗文化財に指定されています。

踊り念仏は一遍上人が有名ですが一向上人が4年ほど早く、「一向上人踊躍念仏」は民衆ではなく僧侶の修行の中で伝承されてきたものです。

佛向寺の踊躍念仏はお坊さんのお説法から始まり、念仏を唱え、やがて歌のように抑揚がつき、それに合わせて鉦(しょう)などを打ち鳴らしながらお仏壇の周りをまわるさまが踊りを踊っているように見え、やがて静かになり終了します。

観光的な要素はなく、お坊さんと檀家さんによる宗教行事です。

遊行寺(ゆぎょうじ・時宗総本山、神奈川県藤沢市)の「踊り念仏」

全国を布教して歩いた一遍上人(いっぺんしょうにん)と時宗たちは、鎌倉で布教活動をしようと向かいました。

鎌倉は幕府の所在地、将軍は惟安親王、執権は北条時宗でした。
仕事と食料を求める浮浪の人々、あらゆる階層の人々が鎌倉に集まってきます。

一遍上人も多くの民への布教をせんと鎌倉に入ろうしますが浮浪者の取り締まりが厳しく、貧しい恰好の一団は行く手を阻まれ、片瀬(現神奈川県藤沢市)へ向かったのでした。

一遍亡きあと時宗は自然消滅しますが、有力な門弟の他阿真教が再結成し、四代上人呑海(どんかい)が遊行寺を開山します。

遊行寺は正式名称を藤沢山無量光院清浄光寺(とうたくさんむりょうこういんしょうじょうこうじ)といい、藤沢道場とも呼ばれます。

その後全国を行脚した上人は引退するとこの遊行寺に住み、藤沢上人と呼ばれました。

一遍上人が「決定往生(けつじょうおうじょう)、六十万人」と書いた札は六十万人の人々に配ることを目標としていましたが、実際は、25万人ほどだったといわれます。

遊行寺では今も踊り念仏を継承し、毎年7月後半の「遊行の盆」(3日間)の最終日に女性の檀信徒さんたちによる踊り念仏が披露されます。

2019年の遊行の盆は7月26日~28日です。

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日本三大盆踊り 2019

秋田「西馬音内の盆踊り」(にしもないのぼんおどり)

野性的なお囃子に上方風の優美な踊り。

“亡者踊り”という別名があるように、
頭から黒い彦三頭巾(ひこさずきん)をかぶり顔を隠します。

端縫いと呼ばれる美しく艶やかな浴衣も見どころです。
確かな記録がなく、一説には鎌倉時代の正応年間(13世紀)に、修験僧が豊年祈願として踊らせたといわれます。

現代ではますます盛んになり、国指定重要無形民俗文化財になっています。

日程:2019年8月16日(金)~18日(日)19:00〜23:00頃まで

岐阜県郡上八幡「郡上踊り」

400年以上の歴史があり、生の詩とお囃子、三味線や太鼓など盛大で贅沢な催しです。

日程:2019年7月13日~9月7日
会場を移しながら続きます。(毎日ではありません)

もっとも盛大なのは8月13日~16日の4日間、「徹夜踊り」の名の通り夜8時から翌朝4時頃まで、観光客も参加できます。

徳島「阿波踊り」

毎年140万人が訪れるというあまりにも有名なイベントですね。

「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃそんそん」

若い方でもどこかで聞いたことのあるフレーズではないでしょうか。

正式には「徳島市阿波踊り」を指し、「念仏踊り」に由来する盆踊りで、輪になって踊る「輪踊り」ではなく列をなして行進してゆく「行列踊り」です。

日程:毎年8月12日~15日
※チケットが必要な有料会場と無料会場があります。

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