天皇退位後の呼び名や元号も気になるけど、皇室の今後も気になるというお話

2017天覧相撲
2017天覧相撲

天皇陛下の退位が2019年4月末と決まりましたね。
天皇陛下自ら「お気持ち」を表明されてからここまで約1年半、
ようやく決まったのね、という感じです。

この間、ニュースで皇室典範がとか、憲法改正がとか聞くたびに
早く代替りしたいということの、いったい何がそんなに問題なの?
と不思議に思いませんでしたか?

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そんなことがそんなにスゴイことだったの!?

天皇陛下が退位を望んでいるというニュースが流れたのは、
2016年7月13日夜、NHKがスクープし、1ヶ月後の8月8日、ついに
天皇陛下自ら「お気持ち」を表明されました。

これを見て私達はどう思ったでしょうか?

おそらく多くの人は
天皇皇后両陛下のご高齢を押してご公務をこなされるお姿に
代替りは当然のことと思ったのではないでしょうか。

そして、陛下ご自身がそう仰っているのならそれで良いのに
なぜ政府や有識者会議が「容認」する必要があるのか、
イマイチよくわからない感じがしたのではないでしょうか。

それに、「お気持ち」というオブラートに包んだ言い方でなく、
はっきりと「天皇を皇太子に譲位したい」といえば良いのに
と、思ったのは私だけではなかったと思います。

でも、天皇または宮内庁が正面切ってそんなことを言っちゃあ
いけないんです。

それは「政治行為」になるから。

天皇の世襲制による即位は憲法で決められていて、
天皇は亡くなることでしか退位はなく、自由意志で退位することは
できません。

それをするには憲法改正の議論が必要になる、
ということで「政治行為」になるのです。

日本の天皇に「政治的権限」は一切ないんです。

でも陛下は「お気持ち」というカタチで明確にその意思表示をした、
これはともかくものすごいこと、なんです。

天皇や宮内庁が自らそんなことを発表できないので
NHKにスクープさせたという話もあるようですね。

象徴天皇って、なに?

日本の天皇にはずっと実質的な政治の権限はなかった

これには「象徴天皇」を理解する必要があるのですよね。

天皇家は、日本の、日本国としての歴史が始まった時から存在し、
以後、ずっと日本を統治してきたのは天皇家です。

ただ、実際に「政(まつりごと)」を実行するのは時の権力者、
古代では豪族・物部氏、蘇我氏、戦国時代であれば織田信長など
ですが、

正式に日本を統治している朝廷(天皇が政治を行うところ)の公認
である、という立場で政治を行った ということです。

いってみれば天皇家は古代から実質的な政治活動をすることはなく、
「日本を統治するための象徴」であったのです。

幕末の「大政奉還」も、徳川慶喜は政治を朝廷に返上しましたが、
その実、現代的な議会政治を実現することが本当の目的でした。

時代が下り、昭和の世になっても実質は一緒です。
実際に政治を行わなくても、日本の君主として日本を統治していたのは
天皇です。

だから昭和天皇は第二次世界大戦の戦争責任を問われたのです。

戦争に負けた日本の「皇室」を作りなおしたアメリカと日本政府

第二次大戦後、アメリカのGHQは、
大正天皇の男系子孫とその家族以外を皇籍から離脱・断絶させ
天皇を名実ともに「日本国の象徴」としました。

私もそうですが、日本国民の多くが
天皇は聖なる人であり、尊く崇拝する人だと思っています。
意識するかしないかにかかわらず、そんな感覚をもっていると思います。

スポーツの天覧試合、〇〇天皇杯などはことさら注目を浴び、
陛下が被災地に訪れれば人々はありがたいことと思うし
生きる希望や勇気を与えられます。

ところが日本国は天皇に「人」を超越した存在であることを求める
一方で「人」として当然の権利を認めていないのです。

「日本国憲法」の第1条〜8条は「象徴天皇制」について書かれています。

(憲法9条改正が盛んに議論されていますが、そんなわけで
9条は実質 日本国憲法「第1条」です)

この第1条から8条に書いてあることはつまり、

  • 政治的に関わること、政治的な発言の一切を禁じ
  • 天皇即位は世襲制と定め拒否することを禁じ、
  • 自由に退位することを禁じ
  • 公務を拒否することも出来ず
  • 職業選択の自由もない

これでは人権はないに等しいです。
これが日本の「象徴天皇制」です。

なぜ日本の国に「象徴天皇」が必要なのか

それは、政治的に必要だったから です。

どうして必要だったのか。

人は、多くの人が共通して信じる「特権的なもの」=超越した存在
があることで同じ方向を向くことが出来るから。

人はみな、誰も見ていなければ悪いことをする、ようなところが
ありますよね。

例えば一神教を信仰する国では、「神のお導き」によって人が行動
します。
誰が見ていなくとも「神が見ている」と思えば信仰に基づく自分の
良心に従うとか。

日本は八百万の神、信じる神は人それぞれです。

そこで、「お天道様が見ている」といった道徳的な心で自分の良心に
従うためには、そういう存在が必要だった、
ただし、権力を持たせてはいけない。

日本国民を統治し、近代的な民主主義国家を実現するためには
「象徴天皇」が必要だった、というわけです。

このままでは天皇家があぶないんじゃない?

私達は天皇陛下や天皇家に対し、

  • 国民の模範であること
  • 国民の心のよりどころであること
  • 国民のことを第一に考えるお姿
  • 国民を励ましてくれること

などを期待するばかりで、実際に天皇陛下が、天皇家がどんな問題を
抱えているかなどは考えもしなかったのですよね。

それは、憲法を作ったアメリカが、日本という国がそう仕向けたのかも
しれません。

天皇家はそうした理不尽を甘んじて受け入れ、ただひたすらに公務を
遂行してきたから、
なおのこと気づかなかったし

それを下々の者が考えることすら畏れ多い存在として刷り込まれた
ということもあったのだと思います。

また、皇位継承問題については昭和天皇の時代に側室制度を廃止した
ことも多少は影響しているかもしれません。

いずれにしても、皇室のあり方、天皇の存在について、
国民がどう意識しているのか、皇族の方々の望みはどこにあるのか
もう少し関心を持って見てゆくことが必要じゃないかなと思います。

そうしなければ「皇室」が崩壊するかもしれません。

せっかく世界で唯一の「皇室」を持つ国・日本なんですから。

その存在を確認できる天皇以来1500年、
神話に出てくるお話を信じれば2600年の歴史を持つ「天皇家」、

その「皇室」が途切れることなく続いた国は世界中で日本だけです。

天皇家の祖先イザナギとイザナミが日本列島を産み、
アマテラスは天皇家の祖先であり天皇家の神道の始祖ですが
もう、天皇陛下は「現人神(あらひとがみ)」でなく「人」で良いではないですか。

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